紙の大きさで『B全』とか『A全』という言い方だけは…
ケント紙の通称 “全判” は、正しくは『四六判 (しろくばん… 788 × 1091) 』。
画用紙の通称 “全判” は、正しくは『B本判 (びーほんばん… 765 × 1085) 』と呼ばれ、別々な原紙寸法であることは既に何度も申し上げてまいりました。
でも、先生方におかれましては… “四六判” や “B本判” などという名前はいちいち覚えていただく必要はありません。
カットしていない…原紙寸法のままの大きさの紙をご注文の際も、先生たちは『ケント紙の “全判” 』や『画用紙の “全判” 』とおっしゃってくださればオッケーです。
あるいは、『ケント紙の切ってないヤツ。もともとの大きさの…』とか『画用紙の、小さく切る前のでかいヤツ』って感じでもオッケーです。
(原紙寸法そのままで納品する機会は少ないでしょうが、いわゆるB1に水張りできる大きさ…ってヤツですね。もちろん、まわりを少しカットしないと張れませんが…)
あ、ここでひとつご注意!
紙の大きさで『B全』とか『A全』という言い方だけは避けるようにしてください。
これは業界 (紙業界・画材業界・印刷業界) によって、またキャリアの長さ (アタマの古さ) によって意味が微妙に違ってきます。そして、
少なくとも3通りの寸法に解釈できちゃいます。
なので…JIS規格のB列1番に断裁する場合は『B1サイズ』あるいは『B1規格』とおっしゃってください。
まぁ、紙をB1サイズに断裁する…っていうパターンはほぼ無いでしょうが、『木製パネルのB1サイズ』のご注文なら…ちょくちょくありそうですよね。
って、たぶん思われてるんでしょうが…この確認は毎回毎回必ずやっていることなんです。
“B全” という、あやふやなご注文のままでは絶対に電話を切れませんので…。
はっきり申し上げます。
通用しません!!!
もし『いや、通じるはずっ!』…って思ってる先生がいらっしゃったなら…申し訳ありませんが先生、それはあなたが周りが見えていない証拠です!
思い上がりも甚だしい!
今すぐ意識を改めてください!
ついでに言っちゃうと、美術教員の多くが思っている『B全』の大きさは、間違っています!
だから…教員同士では通じるかもしれませんが、
一歩外の世界に出たらそうは行きませんよ。
教員のみなさんは、世の中の広さ (深さ…かも) を知らないだけなんですよ。
悪いことは言いません。恥をかく前に、『B全』とか『A全』っていう言い方は金輪際やめましょう。
『四六判』のルーツは江戸時代
ちょっとこのへんで『四六判』のウンチクばなしを…。
普通は漢字で “四六判” と書きますが、まれに『4/6判』と書く場合もあります。
もちろんこれは、何かの6分の4っていう意味ではありません。
あと…よく、ベニヤ板や大きな和紙などの大きさで『3 × 6判 (さぶろくばん) 』っていうのがありますよね?
あれは、3尺 × 6尺
(909 × 1818) から来ている…実寸法がそのまま呼び名になったものです。
呼び方は似てますが、『四六判』は4尺 × 6尺…という意味ではありません!
また、紙の形が 4:6 の比率になってるワケでもありません!
江戸時代、江戸の将軍家と紀州・尾張・水戸の徳川御三家だけが使うことが許されていた『美濃紙 (みのがみ) 』という…大きめの和紙がありました。
他の大名家は美濃紙より小さな紙を使わなければならなかったとか…。
それが当時の身分制度ってものです。
美濃紙の大きさは…
9寸 × 1尺3寸 (273 × 394) 。これが『美濃判』と呼ばれる寸法です。
他の大名家が使えた紙は
8寸 × 1尺1寸 (242 × 333) 。こちらは、いわゆる『半紙判』です。
江戸幕府と御三家の藩では、公文書などに美濃紙が使われました。
やがて明治時代になり、誰でも美濃紙を買うことができるようになります。
新政府も江戸幕府を引き継ぎ、公文書には美濃紙を使いました。
そして民間人も、憧れの美濃紙を買い求めました。
しかし手漉きの和紙は、需要が増えたとしても簡単に増産できるものではありません。
供給が追い付かなくなります。
そこで紙の卸売商が目を付けたのが、海外からの輸入洋紙。
(洋紙とは、手漉き製法の和紙に対して機械で量産された西洋製法の紙…という意味)
紙の先進国であるイギリスの大きな紙に期待が集まります。
それが『クアッドクラウン判 (クラウン判の4倍判という意味) 』の紙です。
印刷に最適の紙で、なんと
30 × 40インチ (762 × 1016) もあったんです。
『これはデカイ!』
『8分の1に切っても、ほぼ美濃判の大きさじゃん!』
『さすが英国!』
卸売商も新政府の役人も、小躍りします。
クアッドクラウン判の紙は各地で引っ張りだこです。
最初は木版刷り…後に活版印刷にと、クアッドクラウン判の紙は大活躍。
しかし実際は…クアッドクラウンを8切にしちゃうと、美濃判よりもほんのちょっと小さいんですよ
『美濃判8枚分だよ~!』って卸売商は言ってましたが、ウソです!
少し足りてないんです。
なので、イギリスから…もう少し大きな紙を輸入することにしましたわ。
ま、今度は “特注” ですね。
31 × 43インチ (787 × 1092) の紙を発注しました。
当時、イギリスにはその大きさぴったりの紙は無かったのですが、31 × 53インチの『アンティクワリアン判』を短めに特製してくれたのか、もっと大きな『ダブルクアッドクラウン判』
(40 × 60インチ) を使ってくれたのか…とにかく日本の希望通りの大きさの紙を作ってくれました。
実は…日本が本当に欲しかった寸法は『2尺6寸 × 3尺6寸 (788 × 1091) 』だったんです。
これなら8切にすると美濃判ちょうどぴったりのサイズになるんです。
これ、すごいんですよ。
31 × 43インチ (787 × 1092) ≒
2尺6寸 × 3尺6寸 (788 × 1091)
ほら、寸単位でもインチ単位でも、ほぼまったく同じ寸法を…端数が出ない整数で表記できるんです。これは奇跡的な一致!
(ご存じでしょうが、1尺は10寸です。ですから2尺6寸は26寸…3尺6寸は36寸です。一方…インチは12インチまとまると1フィートになり、3フィートまとまると1ヤードになります。2フィート7インチ…では計算しづらいので31インチと書いています)
整数のインチで表記出来る寸法でしたから、イギリスの製紙工場も余計なストレスを感じることなく…日本人が提案して来た規格寸法を受け入れてくれたんだろうと思いますよ。
待望の大きな輸入洋紙は『美濃判の8枚分だから、この洋紙は大八ツ (おおやつ) 判だ!』と、あだ名まで付けられちゃいました。
( “大” は、他の和紙より大きかった美濃判を指すコトバ)
そうこうしてるうちに、蒸気機関を動力にした抄紙機も輸入され、国産で洋紙が作られるようになります。
明治20年以降には木材パルプを安定的に製造できる技術も身に付いて、国産洋紙の生産も本格的になり、大八ツ判の紙も国産で作れるようになりました。
こうして2尺6寸 × 3尺6寸
(788 × 1091) という、国産洋紙の規格が誕生したのです。
さて、その大きさの紙…しばらくは大八ツ判と呼ばれていたようですが、やがて美濃判よりも大きい紙の方が当たり前な世の中になってしまい、基準になっていた美濃判へのありがたみや憧れも薄れてしまって “大八ツ判” と呼んでくれる人は減りました。
一方、活版印刷は急速に広まり…庶民もこぞって本を買う出版ブームに!
4寸2分 × 6寸2分 (127 × 188) …つまり、ほぼB6サイズの書籍が大流行します。これは現在も “単行本サイズ” として出版業界に残っている寸法です。
(ちなみに文庫本のサイズは
105 × 148で、A6規格サイズです)
活版印刷で大八ツ判の紙のオモテと裏に…いっぺんに64ページ分の印刷をし、その紙を半分に切って…さらに半分に切ります (つまり4切) 。
4枚に分かれた紙を、それぞれ半分に折って90°回して…半分に折って90°回して…半分に折って…2辺を断ち落とすんです。
天と呼ばれる上の辺の紙はつながっていないはずですから、地と呼ばれる底の辺を3分 (9㎜) の幅で、小口 (開く側…つまり綴じてある “のど” の反対側) も3分の幅で断ち落とすと、4寸2分 × 6寸2分の冊子になるんです。
これをいくつもまとめて製本すれば、立派な西洋風の書籍の完成です。
4寸2分 × 6寸2分の書籍の大きさは…その寸法から『四六判』と呼ばれ、その書籍を作る “原紙” の方は…『四六判全紙』とか『四六判全判』とか『四六全判』と呼ばれ、やがて書籍の大きさの事も原紙の寸法の事も…どちらも “四六判” と呼ばれるようになった…とのことです。
見て来たかのように書いてしまいましたが、3ダース…明治生まれではありません(笑)
【B全のハナシ】
先程、『B全』というコトバは少なくとも3通りの寸法の解釈が出来る…って言いました。
そのうち、最も正解から遠い解釈から解説していきます。
まず『B全とは…B0規格のこと』という解釈。
これはたぶん…ほとんどの人が『そりゃ違うっしょ~』とツッコミを入れたくなる間違い。
でも、わからなくもない。最も同情できる間違いでもあります。
そもそも、JIS規格ではA0の面積を1㎡、B0の面積を1.5㎡と規定し、それを半分にして半分にして半分にして…と、それぞれの規格が決められています。
だから、その “基準” になるスタート地点の『A0やB0』こそが『A全やB全』と呼ばれるんだ…と考えてらっしゃるんでしょう。
気持ちは痛いほどわかります。
でも、これは違いますね。
そもそも『A0やB0』の紙は存在しません。
あ、言い過ぎた!
ごめんなさい。
存在は…するはずです。ただ、私は扱ったことはありませんが…。
このサイズ、さっすがに需要が少ないんですよ。
というのも、そもそもこのサイズの紙が入れられる印刷機がそんなに沢山はないはずですから…。
それに、物流に乗せにくいんですね。
紙の束の運搬 (トラックへの積み下ろし) にはフォークリフトが必須です。
フォークリフトで荷物を移動させる際、荷物を乗せる台をパレットと言います。
で、パレットの普通のサイズだとB0の紙の束ははみ出しちゃうんですよ。
デカイから。
つまり、そういう設備が整った物流ラインでしかB0の紙の束はお目にかかれないはずです。
だからおそらく存在はするはずですが、ほとんど見ることがないサイズ…と言えます。
まあ、いずれにしても『B全とは…B0規格のこと』という解釈は、みなさんご納得の通り…間違いです。
次、『B全とは…B1規格のこと』という解釈。
多くの美術の先生方は、B1規格サイズのことをB全と呼んでいます。
特に中堅からベテラン世代にそう呼んでる先生の数が多い印象です。
B1規格のことをB全と呼んでいらっしゃる先生方にうかがいます。
その解釈、合ってると思いますか?
自信ありますか?
正しいと思うのなら、その “根拠” って提示できますか?
大学で教授がそう言ってた?
でも、残念。この解釈も正しくないんですよ。
だからみなさん、根拠なんか示せないでしょ?
そりゃそうですよ。
だって “間違い” なんですからぁ~
あ、でもご安心を。
世の中のほとんどの人が『B全とは…B1規格のこと』と思ってるはずです。
良かったですねぇ。多数決ならたぶん勝てますよ
でもコレ、み~んなが間違ってる…ってことですからね。
正しいか間違ってるかに、多数決は関係無いですから…。
なぜ3ダースはこの解釈を間違いと断言出来るのでしょうか?
ではみなさん、逆にワタシから質問です。
『1』って何て読みますか?
私は『いち』って読みます。
みなさんは『ぜん』って読めちゃうんですか?
読めませんよね?
JISの表には…
B0
B1
B2
B3
B4…
って書いてあるはず。
どこにも『B全』なんて書いてないんですよね。
で、みなさんはナゼかB1だけ間違って『びーぜん』って読んじゃうんですよね。
目が極端に悪いの?
でもB2とかB3は正常に読めてるのよね。不思議よね。
美大や芸大で『1』を『ぜん』って読むように教えられたんですか?
もしそうだとしたら、教授達全員クビですよ。
B1は『びーいち』あるいは『びーわん』としか読めません!
他に読み替えは出来ないのです。
もしB1をB全って読めちゃうんならB2はB半って読むの?
読まないでしょ?
なんで『1』だけ『全』に変換しちゃうんですか?
そのナゾを答えられないでしょ?
つ・ま・り、『B全とは…B1規格のこと』という解釈自体が間違いなんです。
『3ダースサン3ダースサン、確かにB2をB半とは言いませんけどB0はB倍って言うじゃないですか!』
って声も聞こえて来そうですが、うるさいから黙っててください。すっこんでてください。
B0をB倍って呼ぶのも間違いなんですよ!
恥をかくのはそのへんまでにして、今すぐ黙ってください!
何度も言いますが、一般の… “普通のヒト” は何も知らないんです。かわいそうなヒト達なんです。
彼らは世の中の紙はすべてがA列かB列に属していて、それ以外の寸法は存在しないって考えてるんです。だからB列で普通に存在する紙の中で一番大きいB1がB全だろうと思ってるんです。
かわいいじゃないですか
わからないなりに一生懸命考えたんでしょう。自分の知ってる知識をフル活用して…。
たぶん『B全とは…B1規格のことだ!』っていう結論にたどり着いたとき、“俺って天才じゃね?” って思ったんでしょうね。
かわいいですよねぇ。
さて、ようこそ…普通のヒトと同レベルの美術の先生方。
お元気ですか?
目は覚めてらっしゃいますか?
3ダースがあれだけレクチャーしたのに…。
『A列やB列の “製品” が作られる前の段階では、“ひとまわり大きな原紙” が必要』って言ってたの、忘れちゃったんですか?
覚えてますよね?
『仕上がり規格よりひとまわり大きな “原紙寸法” の正式名称はいちいち覚えなくていいです。先生方は難しいことは考えず “全判” って言ってくれれば、こちらで四六判かB本判か判断しますよ』ってこと、言いましたよね?
覚えてますよね?
『B列の製品を作るための…素材である原紙寸法を、面倒だろうから通称の “全判” って呼んじゃっていいっすよ』って、ワタシ…言ってましたよね?
だって、『 “四六判” とか “B本判” っていう正式名称があるのに、みなさんが全判全判って言いたがってるみたいだから、全判でいいですよ』って…。
『B列の製品のもとになる…通称 “全判” ってのがあるんですよ。正式名称は知らなくていいけど、そういう…ひとまわり大きな “原紙” が有るって理解してね』って…。
覚えてますよね?
理解できてますよね?
『B列のもとになる “全判” があって、それは原紙寸法だから… “B1規格” よりひとまわり大きいんですよ』って…。
『B列のもとになる全判があって、それはB1規格よりひとまわり大きいんですよ』って…。
『B列の全判があって、それはB1規格よりひとまわり大きいんですよ』って…。
『Bの全判があって、B1規格よりひとまわり大きいんですよ』って…。
『B全判はB1規格よりひとまわり大きいんですよ』って…。
『B全判はB1よりひとまわり大きいんですよ』って…。
『B全はB1よりひとまわり大きいんですよ!!!』
はい、答え出ました!!!
3ダースがメルマガでずっと言ってたことの中に、答え有りました!!!
“B全” とは、“B1規格” よりひとまわり大きい…正式名称『B本判』のことです!!!
(B本判は、B列本判とも言います)
これ、製紙業界と印刷業界ではほぼ全員の常識です。
紙問屋さんも、うなずいてらっしゃいます。
ただ、画材業界では…このことを理解できてない人がすごく多いような気がします。
美術教員のみなさんは、3ダースメルマガを読むまで…A列やB列のことをあまりに漫然と考え、それらの素材になる原紙寸法にもJISの規格が存在する…っていうことを知りませんでした。
その…JISで決められている『B本判』という原紙寸法に付けられた『B全判という “通称” 』を、その意味や寸法も理解してないくせに “勝手に” B1の事だと思い込んで使っていたのです。
先生達が勝手に勘違いしちゃってたんです。
まぁこれは、大学で教えてる教授達のせいかもしれませんねぇ
教授、全員クビにしちゃえ!
でも世の中、『B全とは…B1のこと』と思ってる人の方が大多数と思われます。
多数決なら、マジで先生達の勝ちです。
しかし、何度も言いますが『B1』っていう正式な名前があるのにも関わらず、ご注文の際にあやふやで解釈しづらい『B全』っていう呼び方をわざわざしてくるのは、マナー的によくないことです。
誤発注の原因にもなります。
繰り返すようですが、B1をB全と呼ぶ根拠は何もありません。
先生方の単なる…、単なる勘違いだったのですから。
紙の事と紙の規格の事、そして紙製品の作られるシステムを知らな過ぎたために起きた勘違いですよ。
一方、B列製品を作るための原紙寸法である “B本判” を “B全判” と呼んじゃうのには、ちゃんとした根拠があります。
製紙業界も印刷業界も、原紙寸法のままで…まだ何の断裁加工もしてないものは通称で “全判” と言うのです。
実際、先生方も『画用紙の全判全判』って言ってますでしょ?
画用紙の大きさだって、正式にはB本判っていう呼び名があるのに『全判全判』って、みなさん普通に言ってますよね?
それがB列 (を作るため) の全判…すなわち『B全判』…略して『B全』なんですよ。
反論出来ませんよね?
四六判やB本判の、原紙寸法のままのデカイ紙を、みなさんもさんざん『全判』って言ってらっしゃいましたもんね?
身に覚えがありますでしょ?
つい言っちゃうんですよ、『全判』って。
四六判ウンチクのところでもワタシ言いましたが、『四六判の書籍を作るのにちょうどいい原紙だから、四六判 “全紙” とか四六判 “全判” とか四六 “全判” と呼ばれ、やがて書籍の大きさの事も原紙寸法の事もどちらも “四六判” という呼び名になった』って。
断裁加工をする前の原紙は『全判』って呼ばれちゃうもんなんです。
もうすっかりご理解いただけましたよね?
『B1』の『1』の…たった一文字を『全』に読み替えて『B全』になるんじゃないんです!
『B本判』っていう原紙の…まだ断裁されてない原紙寸法のままの状態が『B列の (原紙の) 全判』で、その通称『B全判』を…略したから『B全』なんです。
紙の製造システムがわかってる人なら、簡単に理解できます。
美術教員のみなさんの場合は、紙の製造システムが理解できてないくせに、格好付けて『B全』って言ってただけなんです。
同じように、『A全』とは『A本判』の事です。
(A本判はA列本判とも言います)
そしてちなみに、『B倍・B倍判』はB本判の2枚分
(1,085 × 1,530) のことを指します。
当然 “B倍判” は、『JISのB0規格』 (1,030 × 1,456) より…ひとまわり大きいんです。
あ、これらのことをネットで確認しようとしても無駄ですよ。正解にたどり着けるどころか、間違った情報に誘導されるのがオチ。
知恵袋の時もそうでしたが、ネットってのはバカな子たちが調べもせずに間違ったことばかり書いてる場所ですから…。
バカな子が書いたことをそのまま信じちゃうのは、もっと○○ですからね。
とにかく今後は、あやふやだと思われるコトバは使わないのが一番。
B1はB1でしかない。
B全なんて呼んではいけない。
B0はB0でしかない。
B倍なんて呼んではいけない。
で、製紙業界・印刷業界の人たちにも声を大にして訴えたい。
B本判は、正式名称がB本判 (あるいはB列本判) であり、B全判やB列全判はあくまでも “通称” 。
ゆえに、今まで『B全』と言いならわしていたものを今後は『B本』と言っていただくよう…お願いしたい。
なんのための正式名称なのか…。
みんなが正式名称で語ればどこにも誤解は生じないはずなのです。
誰かが “通称” を使い、それを聞いた別の誰かが…格好付けるために、意味も知らずに勝手な思い込みで使い始める。
これは負のスパイラルです。気を付けましょう。
……と、『1』を『ぜん』と読み続けていた美術の先生方にも申し上げたい。
根拠もないあやふやな言い方とは金輪際決別し、B1はB1と呼ぶようにしましょうね。
正しく読めば良いだけのこと。簡単です。
そしてB1のことを格好付けてB全と呼ぶ同僚・友人・後輩がまだいたら、『いつか恥をかくからもうやめろ』と言ってやめさせましょう。
あやふやな『A全』や『B全』というコトバ自体を、我々のまわりから追放しましょう。
耳が痛かった先生も多かったかと思います。
すみませんでした
みなさんの感想メール、お待ちしてます。
【第6回終わり】