画材沼-知識の確認-

2017年から始めた自己啓発サイト「筆選」も月日が経ち個人的にも
色々な事が出来るようになりました。
時間もかかりましたがWEBスキルを勉強してきて本当に良かったと思います。

当初自分がWEBサイトを立ち上げたころはネット上で画材情報があったのは
メーカーさんのホームページ位で複合的なサイトはあまりなかったと思います。
今ではSNS上で情報が拡散されており有意義な情報はいくらでもあるように思います。

しかし、最近ある実店舗の営業マン「3ダースさん(仮名)」と商談する時があり色々話していると
3ダースさんも自分と同じようにお付き合いのある方々にメルマガを送っているというのです。

早速3ダースさんに色々質問してきました。

Q なぜ、画材のメルマガを始めたのですか?

A 美術教員って、必ず美大や芸大を出てるわけだから、作品制作の技法や知識は当然知ってるはず。だから我々が口を出すことはない…ってのが当初の考え方でした。
でも、教員のその知識が間違っていたりすることもけっこうあるのよね。

かといって、自分が若造の頃ってなかなか言えないじゃん?
教員も、若造のアドバイスを煙たく感じたり、聞く耳持たなかったり…。

例えば、
油絵具のジンクホワイトを下地から使う人もいたし、オイルは乾性油が入ってなきゃ意味ないのに、テレピンしか使わなかったり…。
あ、この人は教員じゃなく、画家さんね。
けっこう長老の。間違った知識のまま60年くらい描いてたんじゃないかな。
もう亡くなったけど。

だから古い絵は全部ヒビが入って剥落してた。

あと、ある美術教員で『面相筆』って意味をわかってない方もいました。

先っぽをはずして、中の糸を引っ張ったりして穂先の長さを調節できるのあるじゃないですか?

引き通し式…だっけ?

蒔絵筆とか、自在筆とかで、今もあるかな?

その教員いわく、『面相ってコトバの意味は長さが調節出来るって意味だ。
お前の店の新学期セットに入ってる筆は調節できないのに面相筆ってうたってる』なんて、難癖つけてきた。

『いえ、たしかにそういう筆はあります。おっしゃってるのは “引き通し面相筆” であって、“面相” の意味は
人物画や雛人形とかの顔の表情みたいな細かい部分を描くという意味です』って言って、どうやらその方の機嫌を損ね、以後取り引きなくなったけど・・・

ま、それ以降、あんまり教員の機嫌を損ねちゃいかんわな…って思って、余計なことは言わないようにしてました。

でも、十数年前、ある私立の高校の美術の先生から『油絵具、オススメの色を見繕って20色くらい持ってきて』と注文がありました。
さらに『僕は彫刻科出身で油絵のことは何もわからないんです。でも部員は油絵やりたがってるから、なんか、コツとか、こっそり教えてほしいんです』って。

だから、その時はワープロで1~2ページの文章をテーマごとに書いて、40か50テーマで書いたものを、先生に届けました。
透明色と不透明色とか、いろいろあるホワイトで何を選べばいいかとか、オイルのこととか、キャンバスのこととか筆のこととか。

それを、先生は部員達にも回し読みさせたみたい。

次の年だったか、県の高美展 (高文連) で賞を獲る生徒も出ましたよ。

で、10年くらいたって、別の工芸専門の先生から同じようなこと頼まれたの。
その人、前任者が部活だけじゃなく授業でも油絵やってたとかで色々教えて欲しいと言われて・・・。

で前のテキスト引っ張り出したら、感熱紙だったから全部字が消えてて。
なんとか判読してそれをメールに書いて、送ってあげた。

そんな感じです。

10年も経つと新しい知識も得るし、
ワープロだと簡潔にまとめられるのにメールだとなぜか異常に長くなってね。
次の年も、前の年に書いたものを別な先生に読んでもらいました。

なので、同時に多数に送る方式は今年のが初めてです。

鈴木さん含め約20人に送ってます。

色々ありましたが今後も美術知識を深めてもらいたい為頑張ります!

この質問だけでこの熱量(@_@)

3ダースさんこのメルマガもっと色々な人に拡散してよいか」と聞いたらオッケーとのことだったのでこれから
「画材沼」編として情報を発信していきます。

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