第30話_横ビス方式よりも……のハナシ

３ダースのイチオシ仮縁は㈱オリジンさんの『CDシリーズ』

前回は超長文だったため、今回は控えめです。

前回の文章を読まれた方は “横ビス方式の仮縁なんか絶対に使いたくない” って思われたことでしょう。

そうです。横ビス方式は面倒だし、危険も多いんです。
使うヒトのモラルが低ければ、とんでもない事故さえ起きるんです。
(このメルマガの読者さんの中には、モラルの低いヒトはたぶん居ないはず… )

『３ダースさん、そんな使いづらい仮縁なんかすすめないでください！』

って声も聞こえてきそうですね。

でも、みなさん覚えてますか？
横ビス方式のC‐40は、３ダースのイチオシ仮縁ではありませんよ。

よく思い出してください。３ダースのイチオシ仮縁は㈱オリジンさんの『CDシリーズ』です。
カマボコ型の『CD56』、平型の『CD22』、モダンなイメージの『CD88』、カラフルでお洒落な『CD33』、重厚感のある『CD77』と、どれも30㎜幅で見栄えも良く…頑丈。
寿命もC‐40より長いでしょう。

Ｆ30以上のサイズに使うのなら、C‐40よりも断然CDシリーズをすすめます。

じゃあナゼ “次善の策” であるC‐40を熱く語ったのか？

それはみなさんが

『予算が無いから高い仮縁なんかとてもじゃないけど買えない…』

っておっしゃるから。

でもよく周りを見てみて！

芸術総合さんや大宮光陵さんや伊奈学園さんばかりでなく、一般校でもCDシリーズはけっこう使ってますよ。

そう。CDシリーズは芸術系の学校専用の仮縁ってワケじゃありません。
どの学校でも使えるんですし、実際…多くの一般校で使われています。

『予算が無い、予算が無い』っておっしゃってる先生方、本気で予算を獲りに行ってますか？
本来は生徒さんがお金を出すべき絵具や用具…キャンバスなどに “部費” を回しちゃってませんか？
それに、一度に仮縁を何枚も買うのは無理でも、年に１枚づつ買ったっていいじゃないですか。

校長先生とか教頭先生とか事務長さんは文化祭の展示を観に来てくれてますか？
北浦和まで足を伸ばし、高美展を観てくれてますか？
顧問は、管理職や同僚の教職員に高美展の会期の通知や観覧のお誘いをしてますか？

管理職や教職員に積極的に声をかけ…校内での美術部の存在感や影響力を大きくするように努力してらっしゃる先生は、実際にいらっしゃいます。
そういう先生が指導している美術部は、必然的に予算も増え、しっかりした仮縁も買えるのです。

まあ、そういう “政治的” な行動” は苦手だ…っていう先生も多いでしょうから、無理に変なことしてまで予算を獲得しようとするのはすすめません。

しかし、良く考えて。
CDシリーズは驚くほど高いワケではないですよ。

C-40の1.65倍です。
ね、２倍や３倍なんかはしません。

もちろんたった１枚のご購入でも、ウチではしっかり値引きをしております。
(C-40も同様に値引きをしますから、価格差の “1.65倍” は変わりません)

それに、C-40は未組み立て (棒状に梱包されたまま) での納品ですが、CDシリーズはよっぽどの事情がない限りウチで組み立てて納品しています。
もちろん工賃なんかはいただきません。

CDシリーズを組み立てた経験が有る方ならおわかりでしょうが、例えば平型のCD22は角の合わせ目を隙間や段差が生じないように…キレイに組み上げるのは至難の技です。

３ダースは一般的な顧問の先生よりも経験値が楽に100倍以上 (1000倍以上かも？) はありますから、毎回完璧に組み上げて納品しています。
もちろん一発で組めれば良いのですが、角の合わせ目をキレイに組めるまで…何度も何度も㎜単位以下の微調整をしながら組み直しをして、仕上げるのです。
おそらく、先生や生徒さんがかける組み立て時間より２倍～３倍かけて、慎重に…正確に作業しております。

いかがでしょうか？
CDシリーズ。

安い横ビス方式の仮縁より…はるかにメリットが有ると思いませんか？
価格差は1.65倍も有るかもしれませんが、見栄えや安全性は比べものにはなりません。先生や生徒さんの “組み立て労力” も不要なんですよ？
これらを加味して考えた実質の差は、1.2～1.3倍程度じゃないかしら？

それに、CDシリーズの寿命はとても長いです。

乱暴に使わなければ、８年くらいは “新品同様” に使えるでしょう。

十数年経っても、全然傷まずに使えている学校もあるんですよ。

この寿命の長さも含めて考えれば、C-40を選んでしまう方がお金のムダって感じるかもしれません。

まあ、実際には一人の先生が同じ学校に10年以上勤務することは少ないでしょうから、10年以上長持ちする仮縁に、あまり魅力は感じないかもしれませんが…ね

CDシリーズの作品固定方法は、プラスチック製の専用部品が用いられます。とても簡単です。
一応15㎜程度の木ネジも付属していますが、ネジを使うと作品の交換時にけっこう面倒なので、ネジは使わず…プラスチック部品だけで固定するのがおすすめです。

この、使われていない木ネジが、25㎜の木ネジの代わりとして横ビス仮縁に使われ、トラブルを起こしちゃうんですよねぇ～

CDシリーズは、フレーム側面にネジ穴や飛び出たネジの頭が存在しないわけですから、搬入後にこの仮縁に触る人が怪我する恐れも少ないです。

コーナー金具のネジが作品運搬時の車の振動でわずかに緩む場合があります。
緩みに気付いたら、手回しドライバーで締めましょう。電動ドライバーは不要です。

こうして見れば、『予算が無いから』って言ってCDシリーズを避けていたのを後悔する先生もいらっしゃるかもしれませんね。